新年会の幹事を任されると、会場や案内状の手配だけでなく、当日の進行まで気になりますよね。
とくに迷いやすいのが、
「開会・乾杯・締めの挨拶は、誰にお願いすればいいの?」
「順番はどう決めるの?」
という点です。
先に結論をまとめると、宴会の挨拶は立場が上の人から順にお願いするのが基本で、一般的な流れは次のようになります。
| 場面 | 担当する人の目安(一例) | 長さの目安 |
|---|---|---|
| 開会の挨拶(進行) | 幹事 | 30秒 |
| 開宴の挨拶(お言葉) | その場でいちばん立場が上の人 | 1〜3分 |
| 乾杯の音頭 | 次に立場が上の人(来賓がいる場合は来賓の最上位者) | 1分以内 |
| 中締めの挨拶 | 開宴・乾杯を担当していない役職者 | 1分 |
| 締め(閉会)の挨拶 | 幹事または主催者側の責任者 | 30秒〜1分 |
この表はあくまで一例で、会社や団体の慣習によって担当が入れ替わることはよくあります。 迷ったら、前回の幹事や上司に「うちはいつもどうしているか」を確認するのがいちばん確実です。
この記事では、幹事さんが当日迷わないように、挨拶の順番の考え方、そのまま使える短い例文、一本締め・一丁締め・三本締めの違いまでをまとめました。
新年会の挨拶の順番はどう決める?

基本は「立場が上の人から」
宴会の挨拶は、立場が上の人から順にお願いするのが一般的です。会社の新年会なら社長・部長といった役職を基準に、同窓会や町内会なら会長・幹事長といった役割を基準に考えます。
一般的な担当の目安は次の通りです。
- 開会の挨拶:進行役の幹事が、会の始まりを宣言する
- 開宴の挨拶:その場でいちばん立場が上の人(社長、部長、会長など)に「ひとこと」をお願いする
- 乾杯の音頭:開宴の挨拶をした人とは別の、次に立場が上の人にお願いする。取引先などの来賓がいる場合は、来賓の最上位者にお願いすると敬意を示せる
- 中締めの挨拶:開宴・乾杯を担当していない中堅クラスの役職者にお願いする
- 締めの挨拶:幹事、または主催者側の責任者が行う
出典:宴会の挨拶、誰から順番に頼めばいい?正しい進行とマナーを解説|サンシャイン クルーズ・クルーズ
小規模な会では「開宴の挨拶」と「乾杯」をまとめてもOK
部署の飲み会のような少人数の新年会では、開宴の挨拶と乾杯を分けずに、いちばん立場が上の人に「ひとこと+乾杯」をまとめてお願いすることも多いです。
その場合は、締めの挨拶を2番目に立場が上の人にお願いすると、バランスよく収まります。
「挨拶を分けるほどの規模かどうか」で判断すれば大丈夫です。
挨拶は事前にお願いしておく
当日いきなり「乾杯をお願いします」と振られると、頼まれた側は困ってしまいます。
挨拶をお願いする人には、日時や参加者が固まった段階でできるだけ早めに声をかけ、「1分ほどで」など長さの目安も伝えておくと、当日の進行がスムーズです。
幹事が当日までにやっておくこと
挨拶の順番が決まったら、当日の段取りも確認しておきましょう。
席順を決めておく
- 立場が上の人や年長者には上座に座ってもらう
- 幹事は入口に近く、飲み物や料理の注文がしやすい席に座る
一般的には入口から遠い席が上座ですが、和室の床の間の位置、景色のよい席、会場の造りなどによって変わる場合があります。迷ったら会場のスタッフに確認すると確実です。
乾杯前に全員の飲み物が揃っているか確認する
乾杯の挨拶を始める前に、全員の手元に飲み物があるかを確認します。ここが揃っていないと、乾杯の音頭を取る人が気まずい思いをしてしまいます。
「志」をいただいた場合の紹介
参加者から会費とは別に「志(こころざし)」をいただいている場合は、会社や団体の慣習に応じて、乾杯のあとなど進行を妨げないタイミングで全員に紹介します。複数の方からいただいた場合は、立場が上の人から順に紹介するのが無難です。
新年会の開会の挨拶 例文(幹事)
開会の挨拶は、幹事が会の始まりを告げて、次の人につなぐだけで十分です。長くても30秒ほどにまとめましょう。
例文1(社長・会長に開宴の挨拶をお願いする場合)
> 皆さま、明けましておめでとうございます。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。
> 本日の幹事を務めます○○です。どうぞよろしくお願いいたします。
> それではただいまより、○○会社の新年会を始めさせていただきます。
> はじめに、○○社長よりご挨拶をいただきます。○○社長、よろしくお願いいたします。
例文2(開宴の挨拶を省いて、すぐ乾杯に移る場合)
> 皆さま、明けましておめでとうございます。
> 本日、幹事を務めます○○です。よろしくお願いいたします。
> それでは早速、乾杯に移りたいと思います。
> 乾杯のご発声を、○○部長にお願いいたします。○○部長、よろしくお願いいたします。
新年会の乾杯の挨拶 例文

乾杯の挨拶は「短く、明るく」が基本です。新年の挨拶と、今年への一言を添えて、1分以内にまとめましょう。
例文1(社内向け・シンプル)
> 皆さま、明けましておめでとうございます。
> ただいまご紹介にあずかりました○○です。
> 昨年は皆さまのおかげで、無事に一年を終えることができました。
> 今年も一人ひとりが力を発揮して、良い一年にしていきましょう。
> それでは、○○会社のますますの発展と、皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯!
例文2(来賓・取引先がいる場合)
> 明けましておめでとうございます。ただいまご指名をいただきました○○でございます。
> 本日はご多用の中、○○様をはじめ皆さまにお集まりいただき、誠にありがとうございます。
> 日頃はなかなかゆっくりお話しする機会がございませんので、本日は時間の許す限り親交を深めていただければと存じます。
> それでは僭越ながら、乾杯の音頭を取らせていただきます。
> 皆さまのご健勝とご多幸を祈念いたしまして、乾杯!
乾杯の挨拶では、最後の「乾杯!」の前に「ご唱和をお願いします」と一言添えると、参加者がグラスを上げるタイミングを合わせやすくなります。
新年会の締めの挨拶 例文
締めの挨拶は、参加へのお礼と今年への一言を短く述べて、手締めにつなげるのが定番です。
例文1(お礼だけで締める)
> 皆さま、本日は楽しい時間をご一緒できて、大変うれしく思います。
> 今年も○○会を皆さんと一緒に盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
> 本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。
例文2(一本締めで締める)
> ただいまご指名にあずかりました○○です。僭越ながら、締めのご挨拶をさせていただきます。
> 本日は○○会の新年会にご参加いただき、誠にありがとうございました。
> また、このような会を準備してくださった幹事の皆さまにも、感謝申し上げます。
> それでは、本日お集まりの皆さまのご健康とご活躍を祈念いたしまして、一本締めで締めさせていただきます。
> お手を拝借。いよーっ、(パパパン、パパパン、パパパン、パン)ありがとうございました。
宴会の途中で行う「中締め」の挨拶や、一本締めと一丁締めの違いについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
宴会の中締め挨拶例文|そのまま使える短いスピーチと一本締め・一丁締めの違い
一本締め・一丁締め・三本締めの違いと使い分け

締めの挨拶で迷いやすいのが「手締め」の種類です。ビジネスマナーの書籍をもとにした国立国会図書館のレファレンス事例では、次のように整理されています。
| 種類 | やり方 | 使う場面の目安 |
|---|---|---|
| 三本締め | 「パパパン・パパパン・パパパン・パン」を3回 | 行事がすべて完了したときなど、あらたまった場 |
| 一本締め | 「パパパン・パパパン・パパパン・パン」を1回 | 宴会の中締めなど |
| 一丁締め | 手を1回だけ叩く | 略式。気軽な飲み会など |
出典:「三本締め」「一本締め」「一丁締め」のやり方と使い分け|レファレンス協同データベース(国立国会図書館)
注意したいのは、「一本締め」と「一丁締め」を混同している人が多いことです。「一本締めでお願いします」と言って、手を1回だけ叩く人と3・3・3・1で叩く人が混ざると、バラバラになってしまいます。
音頭を取る人は、
「一本締めでお願いします。パパパン、パパパン、パパパン、パン、です」
「一丁締めでお願いします。いよーっ、ポン、の1回です」
のように、叩き方まで口で説明してから始めると失敗しません。
新年会ならではの気配り
「明けましておめでとうございます」の扱い
新年会は1月中に開かれることが多いので、挨拶の冒頭は「明けましておめでとうございます」で問題ありません。
ただし、参加者の中に喪中の方がいることが分かっている場合は、「明けまして」を避けて「本年もよろしくお願いいたします」とするなど、相手に合わせた配慮をするとより丁寧です。
今年の抱負は短く
新年会の挨拶では「今年の抱負」を入れると新年らしくなりますが、長くなると場が冷めてしまいます。一言で言い切れる内容にとどめて、乾杯や手締めにつなげましょう。
案内状の段階で挨拶をお願いしておく
案内状を出すタイミングで、挨拶をお願いする人には個別に声をかけておくと、当日の段取りが楽になります。案内状やメールの書き方は、こちらの記事を参考にしてください。
新年会の案内状、メールはどう送る?社内、社外の例文テンプレート
まとめ
新年会の挨拶で幹事が押さえておきたいのは、次の4点です。
- 挨拶は立場が上の人から順にお願いする(開宴→乾杯→中締め→締めの順に、担当を分ける)
- 挨拶をお願いする人にはできるだけ早めに、長さの目安と一緒に声をかける
- 乾杯の前に全員の飲み物が揃っているか確認する
- 手締めは一本締め・一丁締め・三本締めの違いを説明してから始める
順番の決め方は会社や団体によって慣習が違うので、迷ったら前回の幹事や上司に確認してください。最初の段取りさえ押さえておけば、あとは参加者が楽しめる雰囲気づくりに集中できますよ。
参考


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