春日通りの切通坂上り口、泉鏡花の「 婦系図 」に登場する湯島天神。
境内に咲く「 湯島の白梅 」は有名です。
菅原道真公を祀っていることから学問の神様として知られており、
毎年春には多くの合格祈願者や観梅者が訪れます。
江戸時代以降、花見といえばもっぱらサクラの花を見ることとされていますが、
奈良時代以前に花といえば、むしろ梅を指すことの方が多かったそう。
今年は梅を楽しんではいかがでしょうか。
湯島天神の梅の開花時期と見頃はいつ?
いち早く春の訪れを知らせる梅の花は、1月下旬~5月上旬。
約3ヶ月間かけて、ゆっくりと日本列島を北上するそうです。
気候によって異なりますが、
湯島天神さんでは、2月中旬~3月上旬が見ごろと言われています。
湯島天神の梅の本数はどれくらいあるの?
湯島境内に、驚くほど梅の木があります。
本数:約300本
樹齢:約70年から80年の木が中心。
この8割が白梅とのこと。
「 湯島の白梅 」と謳われるのもわかります。
湯島天神の梅の品種にはどんなものがある?
名高い「 湯島の白梅 」はどのような種類があるのでしょうか。
湯島の梅の7、8割は「 白加賀 」という梅だそうです。
そのほかにも
「 月影 」萼は緑のものや
「 冬至 」は早咲き。
「 南高 」は最高級品とされているそうです。
「 十郎 」は小田原産の一重梅。
「 想いのまま 」は 紅白の花が一本の木から咲くそう。
色味がある梅は、
「 豊後 」は淡紅で遅咲きとのこと。
「 寒紅梅 」は八重咲の紅色。
「 紅千鳥 」は一重。
「 見驚 」や「 道知辺 」
「 東雲 」、「 紋造 」は薄紅色とのこと。
色々な愛らしい梅が楽しめます。
まとめ
梅は実はバラ科の植物。
バラ科>サクラ亜科>サクラ属>スモモ亜属に「 ウメ 」は属している。
日本では、奈良時代「 万葉集 」では” ウメ ”。
平安時代以後は” ムメ ”、現在は” ウメ ”と読まれています。
中国文化と共に遣唐使が薬木として、中国の湖北省・四川省から日本に持ち帰ったものとされており、
日本の風土によく合い、平安時代に広く普及したようです。
品種がとても多く、中国からの渡来種はもちろん、
日本では江戸時代に、たくさんの品種の育成・改良が行われたそうです。
現在では300種以上あると言われおり、園芸学的に分類すると、
花の観賞を目的とする「花梅(はなうめ)」と、実の採取を目的とする「実梅(みうめ)」に、分けられるそう。
湯島天神で見分けてみるのも楽しそうですね。
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